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Column 〉展示会イベントにおけるグラフィックデザインの役割とは

展示会イベントにおけるグラフィックデザインの役割とは

Column 〉展示会イベントにおけるグラフィックデザインの役割とは

2024/06/07

展示会イベントは、会社の商品やサービスを知ってもらう絶好の機会です。顧客に近い距離でアピールできるため、販促活動を行ううえではぜひ取り入れたい場面です。

そんな展示会イベントを成功させるためには、グラフィックデザインへの工夫が非常に重要です。グラフィックデザインを最大限に活用することで、会社の持つ魅力を前面に押し出すことができます。

この記事では、展示会イベントにおけるグラフィックデザインの役割について解説します。具体的なデザインのコツについても触れているのでぜひ参考にしてください。
 

1. 展示会イベントにおけるグラフィックデザインの役割

展示会におけるグラフィックデザインの役割は、主に以下の2つが挙げられます。

  • イベントを周知・広報する
  • 商品やサービス解説の手助けをする

 

それぞれ理解していきましょう。

1-1. イベントを周知・広報する

イベントの開催を知らせることが、グラフィックデザインの大きな役割のひとつです。事前に展示会への出展を知らせることで、イベントに興味を持つ人たちに働きかけることができます。

事前の周知・広報にはさまざまなツールを必要としますが、その中でグラフィックデザインがかかわるものは以下の例が挙げられます。

  • ポスター
  • チラシ
  • Webサイト
  • DM

など

他SNS、ニュースリリースなどのデザインも含まれます。

展示会イベントの第一歩は、顧客に足を運んでもらうことです。

お客さまの来場の動機づけとなる適切な情報を興味をひくデザインで伝えることが、展示会イベントを成功に導くきっかけとなるでしょう。

1-2. 空間イメージの演出と商品やサービス説明の補完

展示会イベントでのグラフィックデザインが持つもう一つの役割は、統一した空間の演出と商品やサービス解説の手助けをすることです。

例えば、以下のようなグラフィックデザインを散りばめることでストレスなく商品やサービス解説に集中できる空間を作り出せます。

  • 商品・サービスをわかりやすく解説
  • 動線となる壁面グラフィック
  • 商品に興味を持ってもらうためのレイアウト

 

ポイントとなるのは、いかに重要な情報をストレスなく顧客に与えるか、という部分です。

解説文や壁面グラフィックの文章は、内容そのものだけでなく文字サイズや行間、字間などのタイポグラフィも考慮しなくてはなりません。このようなポイントを意識していくと、空間そのものがグラフィックデザインともいえるでしょう。

展示会には、会社や商品への興味を持っていない段階の人も訪れます。
イベントをきっかけに会社の認知を深めてくれることもあるので、商品やサービス解説の手助けとなるようなグラフィックデザインを考えてみましょう。

2. 展示会イベントに活用できる!グラフィックデザインの効果を最大化させる方法

展示会イベントの最たる目的は、会社に興味を持ってもらうことです。そして最終的には、「商品を手にとって購入してもらう」「会社へのお問い合わせをしてもらう」などの行動を起こしてもらうことが目標となります。

 

顧客の行動を起こさせるためには、認知段階ごとのアプローチを知っておくことが大切です。マーケティングでよく使われるAIDMA(アイドマ)の法則は、グラフィックデザインの構築にも役立ちます。

 

AIDMAの法則とは、ユーザーが消費行動をする際の認知プロセスのことです。この法則によると、ユーザーの心理は以下の流れで動いていきます。

  1. 商品・会社に注目させる(A :Attention)
  2. 商品・会社に興味・関心を持たせる(I:Intrest)
  3. 商品・会社に対する購買意欲を高める(D :Desire)
  4. 商品・会社のことを思い起こさせる(M:Memory)
  5. 商品を購入する・会社にお問い合わせするなどの行動をさせる(A:Action)

 

来場者に与える効果を理解して、より効果的なデザインを実現できるようにしていきましょう。

2-1. 商品・会社に注目させる

グラフィックデザインの構築で意識する最初のポイントは、「いかに商品・会社に注目してもらうか」ということです。

展示会イベントにおいて、ブースに顧客を引き込むためには顧客の視界に入ることが何より重要になります。特徴のないグラフィックデザインでは、周りの景色に溶け込み注目を浴びることはできません。

来場者に強いインパクトを残すためには、配色や形状、レイアウトなどで視覚に飛び込むような工夫が必要です。さまざまな角度から、イベント会場で自社ブースを目立たせる施策を行っていきましょう。

2-2. 商品・会社に興味・関心を持たせる

注目を集めたら、今度は興味・関心を持ってもらうフェーズに移行します。この段階では、会社のことを詳しく知ってもらうことが目的となります。

グラフィックデザインには、認知に影響を与える魅力を持っています。クオリティの高いブランドロゴやパッケージなどのグラフィックデザインは、会社に対する安心感を与えます。

展示会イベントにおいて会社に興味・関心を持たせるグラフィックデザインの戦略は、後述の展示会イベントを成功させるためのグラフィックデザインの作り方来場者の心理を意識するを参考にしてください。

2-3. 商品・会社に対する購買意欲を高める

会社への興味・関心を高めたあとは、購買意欲を高めることが重要です。少し気になる程度では、実際に手をとって購入を考える段階にはたどり着けません。

  • 購買意欲を高めるためのグラフィックデザイン例として、以下の例が挙げられます。
  • 商品・サービスの特徴と購入後のベネフィットを伝える
  • 商品・サービスの利用シーンや口コミを掲載する
  • 商品・サービスにテーマやキャッチコピーをつける

 

商品を利用するイメージが具体的になれば、購入後の生活を想像しやすくなるでしょう。ブース内においては、顧客がその商品を購入した後にどんなメリットを享受できるのかを伝えられる設計にすることが大切です。

2-4. 商品・会社のことを思い起こさせる

その場で商品を購入してもらうことがベストです。しかしサービスへのお申し込みを売り込む場合、すぐに契約まで持っていくのは容易ではありません。

イベントで興味づけがしっかりできていたとしても、その後に会社のことを思い返さなければ購入行動は発生しないと考えたほうがよいでしょう。会社に興味を持った後に、「そういえばこんな会社があった」と記憶を呼び起こすものがあれば、購入行動まではあと少しです。

イベント時のパンフレットの配布、来場者へのお礼メールなどは記憶を呼び起こすための手段として効果的です。記憶に働きかけるようなグラフィックデザインも意識しましょう。

2-5. 商品購入・お問い合わせなどの行動をさせる

最後は購入・お問い合わせなどの行動を起こしてもらうことです。
どれだけ巧妙にグラフィックデザインを構築したとしても、人間には基本的に「行動を起こしたくない」という気持ちが存在します。

顧客に行動を起こさせるためには、「今行動を起こすべき理由とメリット」「行動を起こさないとどうなるのか」をはっきり伝えなくてはなりません。

グラフィックデザインを存分に活用して、顧客が行動を起こすための「理由づけ」を行っていきましょう。

3. 展示会イベントを成功させるためのグラフィックデザインの作り方

展示会イベントを成功させるためには、以下のポイントを意識してグラフィックデザインを構築しましょう。

  • 来場者の心理を意識する
  • 来場者の目線を意識する
  • 来場者の行動を意識する

それぞれ解説します。

3-1. 来場者の心理を意識する

展示会イベントのグラフィックデザインを考えるうえでもっとも重要なポイントは、来場者の心理を意識することです。来場者の心理を捉えることができれば、より多くの集客を狙えるでしょう。

来場者の心理を意識したレイアウトとは、例えば以下のような例が挙げられます。

  • 「何を扱っているか」を大きく掲げる
  • 通路面に商品や展示台を配置する
  • スタッフは自然体でお客さんを待つ

展示会に足を運ぶ顧客が抱える感情は「興味のない会社のブースに捕まりたくない」というものがまず第一です。お目当てではない会社のスタッフから声をかけられ、わずらわしい思いをした経験があなたにもあるのではないでしょうか。

このような気持ちがあるからこそ、「いかに自社のブースに興味を持ってもらうか」という工夫が必要となるのです。展示会の当日、顧客がブースの前を通り過ぎる時間はほんの数秒でしょう。その間に、自社で扱っている商品はどのようなものなのかを明瞭に伝えなくてはなりません。

3-2. 来場者の目線を意識する

次に意識すべきは、来場者の「目線」です。視線の高さやピンスポット、ライトの色などから視覚に訴えかける仕掛けを作ることで、来場者の目線を目立たせたい商品に誘導することができます。

特に意識すべきは、「一番売り込みたい商品をどこに・どのように設置するか?」という部分です。

例えば、以下のような工夫を盛り込むことで注目してほしい商品をより目立たせることができます。

  • 人間の目線と同じ高さに商品を設置する
  • 商品にピンスポットを当てて目立たせる
  • 注目商品の設置場所のライトカラーを周囲と違うものにする

目線を上手に誘導して、売り込みたい商品に目を向けてもらえる状況を作りましょう。

また、より多くの視線を集めるための施策として「ホットスポット」を意識するのも効果的です。

以下のような場所がホットスポットになりやすいです。

  • 視線が集中しやすい通路際
  • 通路が交差するコーナー付近
  • 通路の突き当りの目立つ位置

来場者目線を意識すると、グラフィックデザインの構築はガラッと変わります。自分自身の考案したグラフィックデザインと来場者視線を組み合わせて、集客に効果のある設計を行えるようにしていきましょう。

3-3. 来場者の行動を意識する

3つめは、来場者の「行動」を意識することです。ブース内の動きやすさを念頭に置いてグラフィックデザインを構築すれば、より顧客の感覚に強く働きかけられます。

動線設計でよく使われているのは、左回り(反時計回り)という手法です。左回りの構成は人間の生活になじんでいるため、ブースデザインにも活用できます。流れを整理することで、商品の陳列もテーマに沿って行いやすく、来場者にとってのわかりやすさにも繋がります。

人の流れが整理されることで得られる恩恵は、来場者への影響という面だけではありません。スタッフがブース内で行動しやすいようなスペースの確保にもつながります。

行動を意識することで、よりストレスなく、展示物の観覧に集中できる環境を用意できます。来場者が気持ちよくブース内を見て回れるように、動線設計にも工夫をしていきましょう。

4. まとめ

展示会イベントにおけるグラフィックデザインには、2つの役割があります。

  • 周知・広報
  • 商品やサービス解説の補助

まずはストレスなく展示会を過ごしてもらうことが重要ですが、企業活動としては販売にも力を入れたいところです。グラフィックデザインは、来場者に会社や商品・サービスの魅力を伝えるための手段としても活用できます。

販売促進の効果を最大化させるためには、徹底的に来場者のニーズを捉えることが重要です。以下の視点で考えることで、グラフィックデザインの正解が見えてくるでしょう。

  • 来場者の心理を意識する
  • 来場者の目線を意識する
  • 来場者の行動を意識する

これらのポイントを意識して、グラフィックデザインを考案してみてください。より成果を出す可能性を高めるなら、プロに依頼することもおすすめです。

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