Column 〉情報誌の作成に役立つ、スムーズなインタビューの進め方
2024/04/19
情報誌に記載するインタビュー記事でお困りではありませんか?
インタビューを無事に成功させるためには、当日の進め方はもちろん、スケジュールの進行についても意識しておく必要があります。
この記事では、情報誌の作成におけるインタビューの進め方を解説します。インタビューの進め方を理解して、情報誌の作成を成功させましょう。
1. インタビューの事前準備
インタビューの前に、以下の準備を済ませておきましょう。
- インタビュー記事の完成図を想定しておく
- インタビューについて詳しく知る
- 何を質問したいのか考えておく
それぞれ解説します。
1-1. インタビュー記事の完成図を想定しておく
インタビューを実施する前に、記事の完成図を想定しておくことが大切です。
最終的に記事にするなら、印刷した状態をイメージしておくことでインタビューの内容も考えやすくなります。
記事の完成図として、以下の情報をまとめておくと効果的です。
- どの媒体に載せるのか
- 写真や見出しなどのレイアウトはどうするのか
- どのくらいのボリュームになるのか
- ユーザーの着地点はどこなのか
- コピーライティングは必要か
スムーズなインタビューにするためにも、記事の完成図を意識しておきましょう。
1-2. インタビューについて詳しく知る
インタビューを成功させるためには、まずはインタビュイー(インタビューする相手)に興味を持つことが大切です。
当日に詳しく話を聞くからといって、何も調べずにいきなりインタビューに臨むのは失礼にあたります。その人のことを詳しく知り、より深い話を聞き出すための下地を作りましょう。
最低限把握しておくべきは、以下のような情報です。
- 出版物に記載されている情報
- プロフィール情報
- SNSの投稿
- 過去の記事や著作物
これらを調べておくことで、インタビューのヒントを得られます。
たくさんの話を引き出すためにも、インタビュイーの調査は忘れず行いましょう。
1-3. 何を質問したいのか考えておく
インタビューの前に、質問することを決めておくことも大切です。
以下の2点は必ず決めておきましょう。
- 絶対に聞いておきたいこと
- 余裕があれば聞くこと
質問したい項目は、箇条書きにして書き出しておき、インタビューの流れを想定して整理すると本番で役立ちます。
インタビューの質問は一問一答が基本なので、インタビュイーが答えやすいような質問項目をまとめておきましょう。
2. インタビューに必要なもの
インタビューに必要なものを準備しておくことも忘れてはいけません。
以下のアイテムは実施前に用意しておきましょう。
- 筆記用具
- インタビューシート
- 録音用のレコーダー
「備えあれば憂いなし」ということで、必要なアイテムを準備しておくことが大切です。
2-1. 筆記用具
メモを取るための筆記用具は必ず用意しましょう。
具体的には、以下のアイテムが必要です。
- メモ帳やノート
- ボールペン
- 色ペン
直接対面するインタビューなら、これらは必須です。
オンラインで実施する場合は、PCやスマートフォンのメモ帳機能を使えば問題ありません。
2-2. インタビューシート
インタビューを円滑に進めるために、インタビューシートも作っておくのがおすすめです。
準備の段階で質問項目を洗い出したら、それをシートにしてまとめておきましょう。
シートに記載するのは次のような情報です。
- 質問したい内容(絶対に聞きたいこと、余裕があれば聞いておくこと)
- どんな流れでインタビューを進めるのか
- インタビューの情報
知りたい情報やインタビューの流れをまとめておくことで、スムーズに進行しやすくなります。
本番で手間取らないよう、シートを作っておきましょう。
2-3. 録音用のレコーダー
録音の準備も忘れずにしておきましょう。
メモのみでは、インタビューの雰囲気を再現するのは難しいでしょう。
なお、インタビューの録音をする場合は、必ず相手から許可をもらいましょう。
何も伝えずに録音するのは、相手に対して失礼に当たるうえ、不信感に繋がります。
録音をする場合、基本的にはレコーダーとスマホなど、2台以上の機器で録音するのがおすすめです。こうすることで、レコーダーの充電切れなどに対応できます。
オンラインのインタビューの場合、通話ソフトの録音機能を活用しましょう。
3. インタビューのスケジュール【オファーから実施まで】
インタビューのスケジュールは、主に以下のような流れで進みます。
- インタビューのオファー
- インタビューの方法を決める
- インタビューの日程調整
- インタビューの実施
- インタビュー記事の作成
- インタビュイーによる記事チェック
- 印刷・出版
手戻りなく、円滑にスケジュールを進行させるために、全体的な流れを把握しておきましょう。
3-1. インタビューのオファー
面識のない相手にインタビューする場合は、書面を通してインタビューのオファーを送ります。
この時に作成する書面が、「取材依頼書」です。
依頼書に記載する内容は以下の通りです。
- インタビューの目的
- インタビューの内容
- 想定している質問内容
- 記事の完成イメージ
- 今後のスケジュール
インタビューの目的や、どうやって行うのかなどの情報をわかりやすいようにまとめておきます。
インタビューの相手に対して、今回のオファーにおける目的や進め方などを理解してもらうことが目的なので、可能な限り丁寧に記載することが大切です。
3-2. インタビューの方法を決める
最初に、インタビューの方法を決めておきましょう。
主に2種類の方法があります。
- 対面
- オンライン
対面の場合は、取材はどこで行うのかも明確にしておく必要があります。
インタビュー相手に来てもらう場合は、場所や時間の確保で負担を強いることになります。そのため、早い段階で連絡しておくことが大切です。
3-3. インタビューの日程調整
インタビューの方法が決まったら、日程調整を行います。
お互いに時間の取れる日程を組みましょう。
準備の時間もあるため、早くとも1週間以上は空けた日時にするのがポイントです。
インタビューまでに関係部署との連携を取りやすくするため、社内でも日程を共有しておきましょう。
3-4. インタビューの実施
予定通りに進めば、インタビューを実施します。
インタビューシートにしたがって、円滑にインタビューを進めましょう。
具体的な進め方のコツはインタビューの進め方で解説します。
3-5. インタビュー記事の作成
インタビューが終わったら、その内容を記事にします。
内容がきちんと伝わるようにすることはもちろんですが、どの情報をどう伝えるか、整理と取捨選択をすることも大切です。記事の構成によっては、大事な部分が全部盛り込めないこともあります。
本当に伝えたい情報を最優先に、記事を制作していきましょう。
3-6. インタビューによる記事チェック
記事ができたら、インタビューにも内容をチェックしてもらいましょう。
執筆者とインタビュイーの間で、認識が違うことも珍しくありません。内容に納得がいかないまま掲載ということになってしまえば、関係性に亀裂が入る可能性もあります。
そうならないためには、コミュニケーションをとりながら記事に記載する内容を決めていくことが大切です。インタビュイーが言いたかったことが正確に伝わるコンテンツになるように調整していきましょう。
3-7. 印刷・出版
最終稿のOKが出たら出版や印刷を行います。
印刷や出版は細かな作業が必要なので、プロの業者にお任せするのがおすすめです。
4. インタビューの進め方
一般的なインタビューでは、以下のように進行していきます。
- 自己紹介・企画説明は最初にする
- 軽めの質問やアイスブレイクでお互いの緊張をほぐす
- 本題となる重要な質問をする
- 今後の予定を伝える
ここでは、基本的な流れと進め方のコツを解説します。
ぜひ参考にしてください。
4-1. 自己紹介・企画説明は最初にする
インタビューを実施する際、初めに自己紹介と企画の説明を行います。
事前にインタビューの概要を説明している場合でも、改めてインタビューの機会に伝えておくことが重要です。相手にインタビューの目的を正しく理解してもらってから、インタビューに望むようにしましょう。
またこのとき、以下のことも一緒に伝えておくとより効果的です。
- どんなことを聞きたいか
- どんな流れで進めるのか
- 時間はどれくらいなのか
インタビュー記事のクオリティを上げるのは、どれだけ深い話を引き出せるか、という部分にあります。そのためには、インタビュイーに気持ちよく話してもらうことが大切です。
少しでもインタビュイーの負担を減らし、ストレスなく取材に望んでもらうためにも、疑問に感じそうな部分については早めに潰しておきましょう。
4-2. 軽めの質問やアイスブレイクでお互いの緊張をほぐす
軽めの質問やアイスブレイクを挟んで、お互いに緊張をほぐすのも効果的なテクニックです。
本題ばかりだと肩に力が入ってしまい、相手の良さを引き出せないかもしれません。ざっくばらんに話すことで緊張がとけ、会話が広がりやすくなります。
ただし、インタビューの時間は限られているのであまりにも関係のない話をしすぎないように注意しましょう。
4-3. 本題となる重要な質問をする
緊張が解けてきた頃合いを見計らって、本題に入りましょう。インタビューの核となる質問をして、話を広げていきます。このときに得られた回答はきちんとメモしておき、頭に入れておくのがポイントです。
想定していた回答とは違った場合でも、ちょっと視点を変えた面白い話を引き出せるかもしれません。可能な限り話を広げて、相手の魅力を十分に伝えられるような情報を集めましょう。取材の進行にともなって時間の経過を伝えると、よりスムーズな進行をしやすくなります。
4-4. 今後の予定を伝える
インタビューが終わったら、改めてお礼と感想を伝えましょう。
その後は今後のスケジュールを共有して、イメージを掴んでもらうことが大切です。記事の完成図を改めて見せることや、記事のチェックをしてもらうこともここで伝えておきましょう。
5. インタビューの進め方でお困りの場合はプロに相談するのもおすすめ
ここまで、インタビューの進め方について解説してきました。
インタビューを行うことになれば、コストがかかることも理解しておかなくてはなりません。
インタビューを行う施策を効果的だと感じつつも、通常の業務に加えてリソースを割くのが難しい状況にある方も少なくないでしょう。
そのような場合は、プロに相談してみるのもおすすめです。情報誌の作り方に詳しい業者に依頼すれば、よりクオリティを高く、効果的な記事を用意できます。インタビューを進めることに時間や費用を捻出できない場合は、ぜひ情報誌の制作会社に依頼することも検討してみてください。
6. まとめ
インタビューは、計画を立ててスムーズに進めるのが成功のポイントです。
事前準備をきっちり行い、実りのあるインタビューができるようにしていきましょう。実施の際は、インタビュイーに深い話をしてもらえるよう、細やかな気遣いをすることも忘れてはいけません。
インタビューの進め方を把握して、効果的な情報誌の作成に役立てましょう。